2008-11-01

「和時計・現代版電脳全自動式万年自鳴鐘(仮称)」の製作を開始!

数日前より、「十二辰刻時計」の後継版となる「和時計わどけい現代版電脳全自動式万年自鳴鐘げんだいばんでんのうぜんじどうしきまんねんじめいしょう(仮称)」の製作を始めました。基盤となる太陽の出没や薄明を計算する部分は「ライズ・セット ~太陽と月の出没~」で既に完成しているのでこれを再利用し、現在は和時計のとも言える時計の進む速度を調節するプログラム(実際の時計で言うところのムーブメント)の設計を行っているところです。実のところ、昨年末に和時計の開発を始める考えで先立って「ライズ・セット ~太陽と月の出没~」を製作したものの、色々あって漸くこの時期(約一年後)になっての開発再開だったりします。

ちょっとだけ、この新作のムーブメントの仕組みについて説明すると・・・明暮の六つ時(卯と酉の刻)に自動的に天文計算(太陽の薄明時刻の計算)で得た情報を基に昼夜の時計の速度を調節します(昼夜の長さは、毎日刻々と変化する現代版モード、又は、江戸時代の和時計を再現して二十四節気ごとに変化する江戸時代版モードかを選択可能)。これは、コンピュータなど存在しない江戸時代では当然実現不可能なカラクリ(現存する当時の和時計の二挺天符と呼ばれるカラクリの究極の進化形態)なので、本ソフトならではの現代科学の粋を集めた仕組みだと思います。それ故、当時では有り得ない高性能さなので、ある意味で江戸時代の和時計の完全再現とは言えないでしょうが、単なる和時計の再現に留まらず、今尚、和時計(不定時法)が使われ続けていたら、きっとこんな進化を遂げていたであろう・・・。と誰もが思える様な和時計に仕上がればと考えています。そして、表示方法もデジタル(文字表示)/アナログ(文字盤表示)方式を切り替えて利用可能にしたり、他にも・・云々かんぬん──。

旧作の「十二辰刻時計」でも新作とほぼ同様の仕組みを取り入れていましたが、旧作では、定時法(現代使われている時法)の0時に主な処理/計算を唯一度行っていました。つまり、定時法の24時間を太陽の薄明に基いて昼夜に二分(昼間+夜間(明六つ前の夜間+暮六つ後の夜間)=24時間)していた為、昼夜の長さ(時計の進む速度)は違えど、定時法で同一日あたる明六つ前の夜間と暮六つ後の夜間の時計の速度は同じでした。新作ではこれらも含めた旧作の欠陥/問題点を改善、また改良する考えです(新作公開後は「十二辰刻時計」の配布を終了致します)。尚、実際にどんな機能を盛り込むかはまだまだ検討中ですので、ここで一部紹介した機能も場合によっては省くことも有り得ますので予めご了承ください。

作業が順調に進めば、今月中・・遅くとも本年度中にはβ版をソフトウェア工房にて公開できるかと思います(全体的な完成度は55%といったところ)。一応、Windows Vista 専用ソフト(ガジェット)になりますが、完成後に一息ついたら Vista 以前の Windows にも対応したバージョンも準備する予定です。他の追随を許さない高い完成度の和時計を目指して製作中ですので乞うご期待!!

新作の名称(仮称)は長過ぎますね・・・。って言うか、何だか古代兵器っぽい名称に思えるのは私だけ?(苦笑)単に「和時計」ではありふれているし、「和風表示時計」だと和風の時計?と興味をそそっても、真に和時計を求める人(本ソフトに最適なターゲット)からすれば単なる和風の定時法の時計か?と誤解を与えかねないし、「十二辰刻時計」だと時計や暦に関する専門的な予備知識が無いと十二辰刻ってなんだ?ってピンとこない反応だろうし(どちらも旧作の名称だぞ・・おい)、で・・命名に迷っています。何か良い粋な名称はないものか・・・。そういえば、現代には電波時計なる代物があるので、大手時計メーカーがその気になれば「電波式万年自鳴鐘」(PC用のソフトではなく、実際の腕時計や目覚まし時計型の和時計)が作れるのでは?!とか思ってみたり・・・。時計メーカーさん、是非作って下さい!!